吸血鬼やバンパイアと聞くと、ドラキュラ伯爵に代表されるその怪しくも美しいキャラクターや物語を思い浮かべて、厨二心がうずいてしまう人も多いのではないでしょうか。
世界中に数多くの吸血鬼を題材にした作品が存在しますが、 日本ほどバラエティに富んだヴァンパイア作品がある国は他にないでしょう。
ということで、日本だから作れるアクションにラブコメ、はたまた日常系までバラエティに富んだ吸血鬼アニメ作品を紹介させていただきます。
それではいってみましょう!
となりの吸血鬼さん

©甘党・KADOKAWA/となりの吸血鬼さん製作委員会
放送年 | 2018年 |
話数 | 全12話 |
天野灯は、森の館で暮らす謎の少女の噂を聞きつけ探しにやってきます。
森の中で迷ってしまった灯は、一人の少女ソフィーに助けられました。
ソフィーは自分の事を吸血鬼だと言い、灯を館へと連れていきます。
そこでソフィーが現代的で庶民的な生活を送っていることが判明するのですが・・・
月刊コミックアライブで連載中の原作・甘党による4コマ漫画をアニメ化。
バンパイアと日常系、さらにほんのりと百合要素を組み合わせた日本ならではの吸血鬼モノといえる作品でしょう。
こういう作品に出合うと日本に生まれて良かったとつくづく思わされますね。
吸血鬼なのに妙に常識的なソフィーと、対照的に結構ヤバい性格の灯のやり取りが楽しくて、日常系アニメ好きならこれだけでご飯何杯でも食べられるレベルです。
買い物にはAmazonを利用するといった現代的な吸血鬼のソフィーですが、日光に弱いとか棺桶の中で寝るとか基本的な吸血鬼設定もしっかり押さえています。
メインの登場人物は4人で見やすいですし、もう一人の吸血鬼エリーは機械に弱くて文明に疎いという、ソフィーとは違った魅力があります。
ということで日常系やほのぼのコメディが好きな方には超オススメの作品なので、こんなブログ読んでないでさっさとこのアニメを見ましょう。
化物語

©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
放送年 | 2009年 |
話数 | 全15話 |
ある日、阿良々木暦(あららぎ こよみ)は、階段から落ちてきたクラスメイト戦場ヶ原ひたぎを助けました。
しかし、受け止めたひたぎの身体からは重さを全く感じなかったのです。
ひたぎから秘密をばらさない様に口止めをされる暦でしたが、彼女の問題解決のために協力を申し出るのでした。
なぜなら、彼も人には言えない大きな秘密を隠していたのです。
〈物語〉シリーズと呼ばれる、西尾維新による人気小説シリーズ第一作目をアニメ化。
ぶっちゃけ、吸血ものということで見るなら後のシリーズ作品、特に劇場版として公開された『傷物語』の方が迫力ある吸血鬼バトルを楽しめるでしょう。
けれども、 基本的な設定を押さえておくという意味でもシリーズ一作目であるこの化物語という作品を外すことはできません。
アニメーション制作を担当するのはシャフト。
シャフト演出と呼ばれる独特の画面切り替えやアングルを多用した演出が特徴的です。
最初は驚くかもしれませんが、そのうち慣れます。
作品の内容としては会話劇が中心で、 膨大な量の台詞が飛び交うので、初見では話の内容がなかなか頭に入ってこないかもしれません。
ただ、台詞量に惑わされがちですが、話の大筋としては主人公の阿良々木くんが同級生や後輩の悩みを解決しつつ、たまに彼女とイチャイチャするというシンプルなものです。
阿良々木暦の声を演じるのはアジアNo1声優の神谷浩史さんだけあって非常に聞き取りやすいですし、キャラクターの会話の掛け合いも絶妙で非常に楽しめると思います。
「あれがデネブ。アルタイル。ベガ。」というセリフが有名な第12話はアニメ史に残る屈指のラブコメ回ですのでぜひ見ていただきたいですね。
BLOOD+

©2005 Production I.G・Aniplex・MBS・HAKUHODO
放送年 | 2005-2006年 |
話数 | 全50話 |
沖縄で暮らす女子高生・音無小夜(おとなし さや)は、ある日正体不明の怪物に襲われます。
危ないところをハジと名乗る謎の男に助けられた小夜。
そしてハジは自分の血を小夜に飲ますと、小夜の姿は変貌を遂げるのでした。
小夜は、ハジから手渡された刀で怪物を一刀両断してしまいます。
しかし正気に戻った小夜は、血まみれになった自分の姿を見て気を失ってしまい・・・
少女が刀でバンパイアと戦うBLOODシリーズのテレビアニメ第一作目。
BLOODシリーズは他に、これより前に制作公開された劇場版の『BLOOD THE LAST VAMPIRE』とテレビシリーズ二作目の『BLOOD-C』があるんですが、設定が少し被っているだけで特に話の繋がりはありませんのでこの作品単体で見て問題はありません。
Production I.Gという老舗の実力派アニメスタジオがアニメーション制作を担当しているだけに、売りとなるアクションシーンは非常にカッコよくて見応えありまくりでしょう。
血がブシャブシャ飛び散りますし、テレビ放送当時はこれを夕方にやっていたのが正気の沙汰とは思えませんね。
家族と見ていたら即チャンネル変えられるレベルです。
全50話という長丁場ですので、 中だるみを感じてるしまう人もいるかもしれません。
けどラストシーンは思わずグッときてしまうでしょうから、ぜひ最後までこの物語を見届けて欲しいですね。
亜人ちゃんは語りたい

©ペトス・講談社/「亜人ちゃんは語りたい」製作委員会
放送年 | 2017年 |
話数 | 全12話 |
バンパイアや雪女といった、少し違う性質をもつ人間たちは「亜人」と呼ばれています。
柴崎高校の生物教師・高橋鉄男は、そんな亜人に昔から興味を抱いていました。
亜人は数が少ないこともあり、高橋はまだ一度も亜人と出会ったことがありません。
しかし高橋が会って話を聞きたいと願ってやまない亜人たちは、実は彼のすぐ身近に居たのでした。
原作はペトスによる『ヤングマガジンサード』で連載中の同名漫画作品。
ちなみにタイトルの「亜人ちゃん」は「あじんちゃん」ではなく、「デミちゃん」と読みます。
教師である主人公の高橋と、普通の人間とは違う「亜人」の生徒たちとの交流を描く学園コメディ。
基本的にはゆるく楽しめる作品なのですが、コメディ一辺倒かと言えばそうではなく、亜人ゆえの悩みについて真剣に向き合ったりと割と真面目なエピソードも随所に挟まれてきてちょっと考えさせられたりすることも。
本作の吸血鬼要素ってのはそんなになくて、一応ヒロインの一人である小鳥遊ひかりがヴァンパイアなんですが、どうしても血が吸いたいときは妹の腕を服の上からちょっとかじらせてもらうというようなエピソードが微笑ましくて笑います。
非常に独特な雰囲気というか不思議な味わいのある作品で、僕みたいに刺さる人にはめっちゃ刺さる作品だと思うので、気になったら1話だけでも見てみて欲しいですね。
バンパイアハンターD

(C) 2001 トライストーン・エンタテイメント/菊地秀行/バンパイアハンターD製作委員会
劇場公開日 | 2001年 |
遥か未来、人類は「貴族」と呼ばれる吸血鬼たちによって支配されていました。
そんな貴族たちの力はいつしか衰退していき、彼らを狩ることを生業とする「ハンター」が現れはじめます。
黒衣の凄腕ハンター“D”は、富豪エルバーンから貴族マイエル=リンクに誘拐された娘のシャーロットを取り戻すよう依頼を受けます。
マイエル=リンクを追うDでしたが、彼は誘拐の裏に隠されたマイエルのある思惑に気付くのでした。
原作は菊地秀行の人気小説シリーズ。
原作小説のイラストを担当するのはゲームのファイナルファンタジーでも有名な天野喜孝。
美麗ながらもクセのある天野絵を、本作では見事にアニメ絵として昇華させています。
アニメーション制作を担当するのは今も昔も多くの劇場アニメに関わってきたマッドハウス。
かつて菊地秀行の『妖獣都市』をアニメ化して高い評価を受けた川尻義昭が監督を手がけます。
この作品は最初にアメリカで劇場公開された後に日本でも公開されました。
その為、海外人気が特に高い作品です。
公開から20年以上経った今見ても本作の映像クオリティは凄まじく、ヴァンパイアのスタイリッシュで耽美なアクションを楽しめる最高峰のアニメなのは間違いないでしょう。
惜しいのは、現在配信されているものが「インターナショナルバージョン」と呼ばれる英語音声に日本語字幕のバージョンのみということですね。
実はこの作品、劇場公開された後のDVD化の際に日本語音声も追加されました。
その吹き替え版の方では田中秀行、山寺宏一、林原めぐみといった超豪華キャストが集結していますので、ぜひ日本語音声バージョンも配信してほしいところです。
おわりに
以上、おすすめの吸血鬼アニメを紹介させていただきました。
ヴァンパイアものといえばホラーやアクションを連想される方も多いでしょうが、ジャンルの幅が広くて意外と思った方もいるのではないでしょうか。
かくいう僕も今回作品を選びながら、こんな色々あったんだっけと驚きました。
今回の記事が少しでも作品選びの参考になったら幸いです。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!